灸痕の小さい透熱灸の据え方(患者向け)

このページは当室の患者さん向けです。家庭で透熱灸を据える必要性がある患者さんを対象にしたものです。

 

透熱灸(有痕灸:皮膚に軽微な火傷痕を残す灸法)を一般の方が据えると、同じところに据えているように見えても、少しずつ灸点がズレてしまい結果として灸痕が大きくなってしまっている方がみられます。お灸は通常同じツボに2~10壮ほど据えます。慣れない方が皮膚に直にモグサを置きますと、どうしても微妙にズレてしまいます。

このような場合に、灸点紙を少し工夫して用いると、いたずらに灸痕を大きくすることなく透熱灸をすえることが可能です。家庭で透熱灸を行う際に、ぜひ参考にしてください。

準備するもの

  • 点灸用もぐさ…(切りもぐさを使用することも可)
  • お灸用の線香
  • 灸点紙
  • 爪楊枝
  • 灰皿とライター

 

※切りもぐさとは、モグサをシート状にして米粒大にカットした状態で販売されているモグサ。昔は家庭用のモグサとして普及していました。付属のピンセットで一粒ずつ取り出し、親指と人差し指で軽く転がせば米粒大のモグサが簡単に捻ることが出来ます。

 

お灸のすえ方

灸点紙の裏から爪楊枝を刺し穴を広げる。

 

裏から爪楊枝を刺すことで、紙が表側にめくれ上がります。
これにより、モグサと皮膚の間に空間ができ、灸痕が軽微になります。

 

通常の灸点紙(左)と爪楊枝で穴を広げたもの(右)の比較です。

 

ひねったモグサが紙に付きやすくするため、あらかじめ一つまみのモグサを灸点紙の上で燃焼させます。これにより、モグサの成分が紙に付着するため、モグサを灸点紙にセットするのが容易になります。

 

灸点紙をツボの上にセットし、軽く米粒大にひねったモグサを灸点紙の上に置き、線香で点火します。モグサの頂点でなく、頂点の側面に点火するのが点火のコツです。

 

実際にお灸を据えてみましょう!

 

なお、当室の患者さん以外の方で、灸痕を残さないようにお灸をすえたい場合には、灸点紙に爪楊枝で穴をあける作業を省略すればよろしいかと思います。