タイミング法・人工授精における排卵当日の妊娠率

先日、ある患者さんが排卵済みなのにタイミングをとるというので、昨日一昨日はタイミングをとったのかを確認したところ、

”以前通院していた有名な治療院の先生から、排卵当日のの性交が一番妊娠率が良いので、排卵当日を狙ってタイミングをとるように指導されていた”

 

という内容のお答えでした。

 

確かに排卵当日の性交でも約8%の臨床的妊娠率がありますので、可能であればチャレンジすることは良いことだと思います。しかし、排卵前日、前々日を素通りして排卵当日をねらうのはあまりお勧めできません。理由は臨床的妊娠率が排卵前2日間に比べて低いからです。

 

排卵日5日前約3%

排卵日4日前約12%

3日前約8%

排卵日2日前約28%

排卵日1日前約26%

排卵日約8%

 

妊娠を判定する際にエコーで胎嚢や心拍を確認する方法の他に、hCGを判定する方法があります。性交のタイミングとhCGの陽性例率の関係をみると次のようになります。

 

hCG陽性率は排卵当日が最も高くなります。一方、臨床的妊娠率は排卵当日には低下してしまうのです。

 

これは、卵子の受精能力は排卵後24時間ほどであるけれど、胚の発育能は排卵後16時間ほどで低下することと深く関連します。つまり、排卵当日の性交の場合には、受精はするがその後の胚の成長が低下する可能性があるということです。

 

 

 

2017年12月11日