ARTクリニックの転院と検査

フルタイムの仕事を持っていると通院の時間を確保するのは簡単なことではありませんね。最近、クリニックで体外受精治療を受けている方2~3名から、転院に関するご相談を受けました。東京と異なり専門クリニックの選択肢も少ないですし、通院可能な曜日や時間に制約があるとなかなか答えを出せないのが現実ですね。

 

相談の際に一つ気が付いたのですが、転院経験のない方の場合には、転院に伴いまた一から不妊検査をしなければならないと考えている方が多いみたいですね。面倒な検査のために通院回数が増えるとなると更に気が重くなってしまいますね。しかし、体外受精を前提とした転院の場合にはあまり面倒な検査はないと思います。一般不妊治療(タイミング法や人工授精)では、やはり「自然に受精することが可能な状態にあるのか」が問題になりますから、卵管の状態や精子が子宮内に移動しているかなど自然な受精の阻害要因を可能な限り調べることが必要です。体外受精は基本的に「卵管や精子に問題があり自然妊娠が難しい場合」において適応になる治療法ですから、着床を妨げ得る筋腫やポリープなどがあるのかどうかを画像や内診で調べるくらいで、あとは治療に伴うホルモン検査などですから、ほとんどの場合には大掛かりな検査は不要だと思います。

 

基本的には良質な胚の獲得に力を尽くすのが一般的だと思います。

 

胚にとって体外にあること自体がストレスになり得ます。ですから、転院により培養環境を変えてみることで胚盤胞到達率が上昇したという方も実際に知っています。何度も不成功に終わっている方の場合には、実際に通院可能なところがあるのでしたら転院も悪くない選択肢だと思います。

 

転院先の選択に当たっては医師との相性も考慮することをお勧めします。説明不足などコミュニケーション不足があると、人によってはストレスをため込むことが懸念されます。ホルモンバランスや血流、更には免疫系などにも影響が及ぶことになったら元も子もありません。可能な限りフォローはさせて頂きますが、医療においては大切な要素の一つであること念頭においてクリニック選びをなるとよろしいかと思います。

 

 

2017年10月23日