椎間板症 しつこい腰の痛み

慢性腰痛でお悩みの40代の女性が来院されました。昔から無理をするとすぐに腰痛になっていたそうです。一年ほど前に腰痛が悪化したため、接骨院や整体などに通っていたそうです。なかなか改善しないため整形外科で検査を受けたところ椎間板症と診断されたそうです。その後、半年間ほど鎮痛剤とリハビリ(電気)、マッサージなどを受けていたそうですが、なかなか良くなった実感が得られないので鍼灸に来てみたそうです。

 

椎間板症という病気は慢性腰痛の原因となる病気の一つですが、椎間板ヘルニアなどと違って腰の内部でどのようなことが起こっているのかよく分からないという方も多いかも知れません。背骨というのはたくさんの椎骨が積み重なってできています。この椎骨と椎骨の間に挟まれてク、ッションのような役割を果たしているのが椎間板です。椎間板は饅頭の様な構造で、中に髄核というゼリー状のあんが入っており、皮の部分は線維性の軟骨がバームクーヘンのように幾重にも重なっております。

 

椎間板はクッションのような役割を果たしていますから、体動により常に負荷がかかり力学的なストレスにさらされています。これにより炎症が生じた状態、あるいは皮がくたびれ弾力性が低下したり細かな亀裂が生じると、内側の髄核が染み出して周囲に炎症が生じたために痛みが生じるものを椎間板症と呼びます。つまり、炎症性の疼痛疾患です。日常生活に大きな支障が生じるケースは比較的少ない病気ですが、腰が重いといった症状を含め慢性腰痛が長期間続くのがこの病気の特徴かもしれません。治療法は基本的には保存療法で、安静と鎮痛消炎剤の服用が行われます。

 

完全に線維輪が破たんし中の髄核(ゼリー状の物質)が外に飛び出して圧迫炎症が生じた状態を椎間板ヘルニアといいます。椎間板症とは椎間板ヘルニアの前段階の状態という考え方も出来るかも知れません。

 

さて、この患者さんは当初2回/週程度の介入を2ヶ月間ほど行いました。また、日常動作における腰への負担軽減法などを指導しました。この結果、痛みの程度は当初の痛みを10として3くらいに減少しました。その後、治療間隔を週1回にし2か月ほどでほぼ痛みは消失しました。

 

患者さんには再度椎間板症の痛みがなぜ起こるのかを説明し、無理を続ければ再発しやすいことも伝え、日常生活の見直しを促しました。その後は時折来院し、腰も含め全身的なケアをされております。

 

2016年09月27日