土踏まず・踵の痛み

日ごろ、立っていることが多い、歩き回ることが多い、激しい運動をしている・・・この様の方の中には、土踏まずや踵の痛みでお悩みの方も多いかも知れません。土踏まずは横から見るとアーチ型になっています。運動時の衝撃を和らげたり、自己の体重による負担を分散するのに適した構造です。許容量を超えた負担がかかり過ぎると痛みが生じます。また、痛みが激しい場合にはそれをかばうために体重のかけ方が変化します。通常とはことなる筋の使い方になり、重心も移動するためふくらはぎや腰殿部などに痛みが生ずることも少なくありません。

一時的に負担がかかった場合や負担の原因が自分でコントロールできる場合には、安静などにより症状は治まります。しかし、職業などに原因がある場合には意図的に負担を軽減することが難しいことが多く、治療も簡単ではありません。また、人それぞれ抱える原因も事情も異なりますから、鍼灸治療にどの程度反応するのかを見極めつつ慎重に治療方針を決定することが必要です。

消炎と鎮痛を目的として局所的な治療のほか、個々にどの様な負担が生じているのかを検討し、関連して負担がかかっている部位の治療を予め行うことも重要となります。また、苦痛によるストレスや痛みの感受性を調節することを目的とした全身的な調整なども情況により行う必要があります。自宅等における患者自身の取り組みも重要で、負担の軽減を目的に補助具の使用、鎮痛消炎を目的に自宅でのアイシングなどを状況を見極めつつ指導いたします。

臨床例~土踏まずの痛み(30代女性)

3ヶ月ほど前から右足の土踏まず踵のあたりが痛くなった。当初、自分で足裏にシップを貼って寝ていたが、痛みは徐々に強くなり、ふくらはぎや腰(殿部)も痛むようになってきたので、知り合いの紹介で当室を訪れた。子供相手の仕事のため、立ったり屈んだりすることが多く足には相当に負担がかかっている。週に1回程度治療を行うこととし、足底の緩衝材の使用が難しい状況ため、自宅で毎日アイシングを指示通り行っていただくこととした。

4ヶ月ほどで痛みはほぼ消失しましたが、治療を中止すると再び痛みが生じる。このため、自宅でのアイシングを継続していただき、痛みのないときに軽く青竹(イボなし)を行ってもらうことにより、1ヶ月に一回程度の治療で維持できるようになった。その後、結婚退職したため治療は終了した。

臨床例~踵の痛み(60代女性)
踵から土踏まずにかけての痛みを訴えて来院。半年ほどマッサージと接骨に通っているが良くならないという。肥満のため足には相当に負担がかかっているようであった。踵から土踏まずにかけて触ってみると非常に硬くなっているが圧痛はほとんどない。体重をかけると痛むと訴える。体格の割には症状が比較的最近生じており、発症後も症状の悪化傾向はない様子なので、一時的な負担により発症したものが自重負荷のため治癒できないでいるのではないかと推測して治療を開始した。4回ほどの鍼治療で症状は消失した。その後、この方は頚のコリの治療と高血圧のコントロールのため通院されたが、足裏の痛みは再発しなかった。

臨床例~土踏まずの痛み(50代女性)
ときどき土踏まずが痛くなり体重がかけられなくなるという状態が10年以上続いているという。とくに激しい運動をしているわけでもなく、たち仕事をしているわけでもないので、思い当たる原因がない。整形外科や接骨に何度か通院してみたがあまり状態が改善しない。足部を診たがアーチの外形的には特に問題は無いようだった。時々、胸から上腹部にかけて苦しくなるというので診ると脊椎の側湾があり、ウェストラインの非対称、左右殿筋・大腿筋の緊張度合いの差も認められた。特発性側湾症に起因する骨盤位の歪みが足底部の付加に影響しているものとして治療を開始した。4回の治療で土踏まずの痛みは消失し体重をかけても違和感が生じなくなった。この方の場合は側湾による影響部位の治療を併せて行うことにより胸の痛みなども軽減した。

 

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