視力改善

近視や遠視など網膜に焦点が結ばなくなる状態を屈折異常といいます。網膜の手前に焦点を結ぶものを近視といい、網膜よりも後方に焦点を結ぶものを遠視と呼びます。

成長に伴い眼球も少しずつ大きくなります。この過程で眼球が横から見て上下に潰れた楕円に変形し網膜が後方に位置することにより、結果として網膜の手前に焦点を結ぶ状態になるものを近視といいます。また、横から見て左右に潰れた楕円に変形することで結果として焦点が網膜の後方に結ぶものを遠視といいます。

通常、毛様体筋という毛様体に存在する筋が水晶体というレンズの厚さを調節して、遠くを見た場合でも近くを見た場合でも網膜に焦点を結ぶように調節しています。近くのものを長時間見続けたりすると、この毛様体筋の緊張が取れなくなるために、結果として焦点が網膜の手前に結ぶ状態になることを仮性近視といいます。一般に屈折異常とは区別しています。

この調節に関してですが、水晶体の厚みは年齢とともに厚みを増すため、概ね40歳を超えてくると遠近を調節する能力は制限を受けるようになります。

では、なぜ近視や遠視といったような屈折異常が起こるのかですが、これは原因はわかっていません。

仮性近視の状態は毛様体筋の過緊張ですから、鍼治療で毛様体筋の緊張を和らげたり血流を良くすること、視力回復訓練を行うことで回復は可能といわれています。

近視や遠視といった屈折異常に関しては、遠近調節機構の問題ではないので回復はなかなか難しいとされていますが、鍼灸治療を継続的に行うことで視力が向上する症例はたくさんあります。ただし、治療をやめてもずっとその視力が保たれるのかといえば、そうではありません。回復後は治療頻度を落としながら視力維持のための治療を行うことが必要です。

だたし、当室では多くの場合視力回復の治療目的に特化して来院されているわけではありません。例えば、モニターを見る時間が長い方などは、眼精疲労や肩こり頭痛といった治療を受けに来ますので、その際に月に1~2回程度の治療で維持できている方もいらっしゃいます。

視力回復を目的とした鍼治療としては、その方の生活環境にもよりますが基本的には週に1~2回程度の治療を行います。目標としては半年間程度の期間を目途に治療を行います。治療の開始時に0.1以上の視力があることが望ましいと思います。それ以下の場合でも回復例はありますが、ある程度の視力で回復がストップするケースが多くなります。


使用する経穴の部位は、目の周囲の経穴だけでなく、頭部・頸部・背部・手足の経穴を使います。

 

症例・・・20代女性
コンピューター関係の仕事をしている多忙なこともあり、頭痛・頸肩のコリが激しく鎮痛剤を使用することが多い。視力は裸眼で0.08程度。この方の場合は視力の回復が目的というよりも、頭痛の改善を図り鎮痛剤の使用を減らしたいという目的で来院されました。4ヶ月ほど週に1回治療したところ肩こりはあるものの、頭痛の頻度はかなり減りました。視力を測ったところ0.5ほどになっていたため、更に3カ月間ほど同じペースで鍼治療を継続しました。頭痛も減少し0.6程度になり本人も満足ということで、頻度を月に2回程度来院していただき、肩こり治療と頭痛の予防と視力低下の予防に努めました。この方の場合は、結婚により当地を離れるまでその後2年ほど来院されていました。視力は多少のばらつきはありましたが概ね保たれていました。

 

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