不妊鍼灸

鍼灸治療を検討されている方へ

不妊治療は早期の治療開始が推奨されています。当室で鍼灸治療を受ける患者さんは、何年にもわたり結果が出ずに悩んでいる方が多い現実にあります。

不妊治療で大切なことは、若い人の場合には可能な限り原因を調べることが大切です。検査をすればすべてわかるわけではありませんが、人の生殖年齢には限りがありますから、原因をうやむやにしないという姿勢はより良い選択をするうえで重要であると考えます。ここが不十分だと、後々まで「なんでだろう?」ともやもやした思いが付きまといます。

高齢者の場合で年齢以外に特に原因が考えられない場合には、やはり良質胚を得ることが出来るようにすることが大切です。現代医学の生殖医療は確かに目覚ましい進歩をしていますし、鍼灸医学を実践するものにとってもインフォーマティブであります。しかし、良質胚が得られない場合にはなかなか結果が出ないのが現実であります。

  • 年齢に関係なく、良質胚の獲得をサポートする
  • 着床障害が認められる場合には、免疫系の改善を図り着床を促す
  • ストレス要因の軽減を図る

東洋医学に詳しいだけでは生殖分野の鍼灸師は務まらないと考えています。生殖医療に精通することにより、患者さんが受けている治療の意味を分析することが大切なのです。ライラック治療室では、患者さんとともに解決への道を探ります。

ライラック治療室が提案する不妊鍼灸治療

妊娠の成立には、①卵胞・卵の発育熟成 ②排卵 ③受精 ④着床 ⑤妊娠の維持継続 の全てのプロセスが正常に進行することが不可欠です。いづれか一つにでも問題があれば妊娠は成立しません。これらはホルモン分泌、免疫、血流、自律神経、心理的要因など様々な要因の調節・影響を受けています。不妊要因と呼ばれるものは、これら一連のプロセスの正常な進行(流れ)が妨げるために妊孕性を低下させてしまいます。また、検査上では表れないような小さな要因であっても、この一連の流れに影響を与えることにより妊娠の成立を妨げることもあるのです。現代の技術では未だ解明されていない、或いは計り知れないことも少なくないと考えたほうが分かりやすいかも知れません。

当室の鍼灸治療は経穴への介入により、経絡や臓腑の状態を整えることにより現代医学的には、血流の改善、ホルモンの調節、免疫、自律神経の調節、抗酸化作用などの調節を促します。これらの作用を通じて、卵巣子宮の状態を改善し良質な卵の発育を促し、黄体機能を改善することで妊娠の成立および維持継続に寄与するとも言えます。薬剤を使用するほどインパクトはありませんが、少しずつ身体の状態を改善することで自然妊娠だけでなく婦人科や高度生殖医療における難治ケースの治療にも役立ちます。

低反応レベルレーザー(スーパーライザー)を併用した鍼治療

出産希望者の高年齢化に伴い、卵巣機能が低下により良質胚が得られないことが不妊治療の妨げになるケースが増加しています。このような状態を少しでも改善するため、当室では鍼治療にレーザー鍼(スーパーライザー)を併用するコースを設けました。交感神経を抑制し血流を改善したり、細胞内のミトコンドリアに多く存在する光受容体を通じ細胞を活性化(代謝促進)する効果が期待されます。

週に1~2回のペースで、12周以上継続することにより難治性不妊の妊娠率が大きく上昇することが報告されています。また、加齢による卵質の低下が原因とされる不妊症に対しての方がより効果的であることも報告されています。

卵巣予備能が低下し良質卵子の獲得が困難になっている方でも、集中的に治療を行うことにより1~2か月の短期間で状態が大きく改善するケースも少なくありません。高齢不妊、早発卵巣不全などでお悩みの方には、当室の鍼&レーザーをお勧めいたします。

こんな方が治療を受けています
自然な方法での妊娠を望まれる方
子供を望まれてから2年以内くらいの比較的期間が短い場合が多いです。若い方でも半年~1年で妊娠しない場合はお気軽にご相談ください。44歳でタイミング法で妊娠されたケース、体外受精のお休み周期中に妊娠されたケースもあります。また、一度は高度生殖医療による不妊治療を断念したが、鍼灸で状態を整えつつ再度タイミング法でという方もあります。
排卵誘発や人工授精などとの併用を望まれる方
一般婦人科でも行われる治療で不妊治療では初期の段階で行われる治療ですが、当室ではステップダウンも含めて高齢の方もこの方法との併用を選択されている方が少なくありません。体外受精を断念したあと44歳で人工授精で妊娠されたケースもあります。
高度生殖医療(体外受精胚移植 IVF-ET etc.)などとの併用を望まれる方
特に問題はないのに着床しない、採卵が上手くいかない、受精が成立しない、胚が分割しない、化学流産を繰り返す など様々な方が来院されています。45歳以上の方も増えてきています。
不妊および不妊治療自体に強いストレスを感じている方
不妊治療がが長く続くと頻繁な通院、費用負担の重圧、通院のための休暇取得、プレッシャーなど様々なストレスが生じます。過度のストレスは血流、ホルモンバランス、自律神経などに影響を与えてしまいます。鍼灸によりストレスの身体への影響を緩和を図ります。

不妊鍼灸治療は単独であっても生殖医療との併用であっても効果が期待できます。結果が出なくてお悩みの方は是非ご相談下さい。


治療の頻度など

治療間隔(頻度)は患者さんの患者の年齢や状態、目的などにより異なります。年齢や不妊歴、現在の状況を考慮し、週に1回~2回程度の治療を行っています。

例えば、高齢不妊での場合で卵質の低下が問題となっている場合には、低温期や排卵期といったステージに合わせた治療を行うことよりも、定期的に治療を継続することで、約6か月半かけて徐々に成長する卵胞の成長(下図参照)にとって、良好な環境を保つように努めます。

また、体外受精で良好胚は得られるけれども着床しないような場合には、リンパ球など免疫系の細胞が増えるようにステージを考慮しながら透熱灸を据えるなどして着床環境を整えるようなことも致します。

どのような治療を行うのかは患者さ毎に異なりますが、不妊治療には粘り強い治療が必要となります。

 

治療に使用する経穴など

どこに鍼を刺入されるのか不安な方もあるかと思います。当室では中医学をベースに治療を行っていますので全身の経穴から10穴ほど選定し鍼灸を行います。

  • うつ伏せ・・・後頸部・腰背部・足部
  • あお向け・・・頭部・腹部・下肢・上肢

基本的にはこのような部位の経穴を使用します。当室で使用する患者着は、必要な部分だけを露出することが可能ですので、必要以上に肌を露出することはありません。

また、治療中はできるだけタオルで覆いますので、肌寒さを気にすることもありません。

実際にどのくらいの方が妊娠していますか?

2015年の集計です。
データの集計に当たり、当室では不妊治療と妊活を区分しております。集計に含まれるのは次の条件を満たす症例です。

  • 不妊の定義(2年以上の不妊期間)を満たすもの
  • 3か月以上継続して鍼灸治療を行ったもの

 

3か月以上継続治療を行った患者数 50名
内)40歳以上の方 21名
妊娠に至った患者数 15名
内)40歳以上の方 5名
妊娠時の平均年齢 37歳
最高齢45歳2名:治療期間17か月&19か月
最年少26歳:治療期間28か月
妊娠例の初診時平均不妊期間 37か月
内)40歳以上の方 60か月
妊娠するまでの平均治療期間 13か月
内)40歳以上の方 16か月
タイミング法による妊娠 8例
内)鍼灸治療単独による妊娠 6例
人工授精による妊娠 2例
体外受精による妊娠 5例
 

集計には含まれていませんが、数か月の不妊期間で相談に来られ治療をしながら妊娠に至った例も数例あります。当室では早めの治療開始を推奨しています。早目のご相談は大歓迎です。