透熱灸とは治療効果を引き出すため経穴(皮膚上)に灸痕(軽微な火傷)をあえて残す灸法です。日本で独自に発展した灸法で、外国では行われていないと思います。使用するモグサは最上級にカテゴライズされるものを用います。米粒大か半米粒、もしくは糸状にモグサを捻り熱痛感をコントロールします。またモグサを捻る大きさだけでなくその柔らかさを変えることでも調節することが可能です。モグサの捻り方には道具を用いてあらかじめ捻っておく方法と、据える都度手で捻る方法があるかと思います。当室では据える直前に捻りながら据えております。実際には捻るといっても透熱灸の場合には母指と示指で軽く転がし形を整えるだけです。

直接灸の効果で、温灸や鍼などと大きく異なる点は免疫系に対する効果です。皮膚に軽微な灸痕(火傷)を残すことが免疫に対する影響を強くするとされています。直接灸用のモグサは蓬(ヨモギ)の葉の産毛のような毛茸を精製して作られているため、燃焼温度が低いことが特徴です。このため、火傷といっても熱痛感も柔らかく軽微且つ面積も限定的なため、継続的に治療しても炎症の指標であるCRP値が継続的に上昇することはありません。また、気になる灸痕は治療終了後1カ月もすれば目立たない程度に回復します。

昔は、切艾(キリモグサ)というモグサをあらかじめ米粒大程度にカットした商品を用いて、家庭で灸を据え疾病の予防を図る(未病先防)という習慣が日本にはありましたが、現在はほぼ行われていないと思います。最近では温灸などを用いて家庭で灸を据える女性が増えつつあると聞いていますが、マイルドな温熱刺激により血流の改善等を図る温灸法と透熱灸は効果的には全く別物と考えてください。

透熱灸を用いた実際の施術

 

灸痕の経時変化

 

 

 

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